原理原則ゴルフ

クラブの原理変遷史

なぜ「体に固定するパット」は禁止されたのか——アンカーリング規制の変遷史

長尺パターやベリーパターを体に固定して打つストロークは、かつて一定数のツアープロにも用いられていた。しかし2016年のルール改正でこの打法は禁止され、パター設計とストロークのあり方に大きな変化をもたらしたとされる。

監修・執筆:原理原則ゴルフ編集部編集部

2012年11月、規制案の発表

ゴルフ規則を統括するR&AとUSGAは2012年11月、パターのグリップエンドなどを体の一部に固定(アンカリング)してストロークする打法を禁止する規則改正案を発表したとされる。この時点で、長尺パターやベリーパターを腹部や胸部に固定して使用していた一部のツアープロには大きな影響が予想された。

2013年5月の承認と2016年の発効

この規則改正案は2013年5月に正式承認され、2016年1月1日に規則14-1bとして発効したとされる。発効までに3年余りの猶予期間が設けられた形であり、この間に選手たちはストロークの改造や機材の見直しを進める必要があったと伝えられている。

影響を受けた選手とアームロックの扱い

アンカーリング規制の影響を受けた選手としては、アダム・スコット、ティム・クラーク、キーガン・ブラッドリー、ウェッブ・シンプソン、カール・ペターソン、アーニー・エルスらの名前が伝えられている。一方で、グリップを前腕に沿わせて構える「アームロック」ストロークについては、肘より下での接触は体への固定とはみなされず、規制対象外として現在も合法とされている。この区分が、規制後も長尺パター的な構えを用いる選手が一定数存在する背景になっていると考えられている。

よくある質問

禁止されたのはどのようなストロークですか。
パターのグリップエンドなどを胸部や腹部といった体の一部に直接固定してストロークする「アンカーリング」が禁止対象とされる。パター自体の長さが規制されたわけではない点に注意が必要である。
アームロックストロークはなぜ禁止されなかったのですか。
グリップを前腕に沿わせるだけで、体に直接固定しているわけではないと解釈されているためとされる。肘より下での接触は規則上の「アンカリング」に該当しないとされ、現在も合法な打法として一部の選手に用いられている。