コース設計の原理/コースガイド
鳴尾ゴルフ倶楽部
兵庫県川西市(猪名川コース)/開場1930年
1920年(大正9年)に競馬場跡の浜コースで創設され、1930年(昭和5年)に猪名川渓谷沿いの現コースへ移転した名門クラブ。1930〜31年に来日したC.H.アリソンが現地を視察し、16ホールにおよぶ詳細な改造勧告を行ったことで知られる。
鳴尾ゴルフ倶楽部は1920年(大正9年)10月、競馬場跡地の「浜コース」で創設されたのが始まりとされる。その後1930年(昭和5年)10月12日、猪名川の渓谷沿いの地に造成された現在の「猪名川コース」が新コースとして開場した。
同じ1930年、廣野ゴルフ倶楽部や東京ゴルフ倶楽部朝霞コースの設計・視察のため来日していたC.H.アリソンが鳴尾を訪れ、コースを視察している。翌1931年1月に改めて神戸を訪れたアリソンは、猪名川コースについて数日間にわたり現地を歩き、4番・10番を除く16ホールについて1ホールごとの改善案を詳細に記した勧告を行ったと伝えられている。このためdesignerSlugsには、原設計者ではなく改造助言者という位置づけを踏まえ、特定の人物名を記載していない。アリソンの勧告がどの範囲まで実際の改造に反映されたかについては、本セッションでは十分な裏付けが取れなかった。
各ホールのヤーデージ・レイアウト・マネジメント
1番 パー4・393/364/358ヤード
スタートホールにして池越えという珍しい設計で、池は80〜90ヤードでキャリーする必要がある。セカンドでピンを狙うには左サイドへ運ぶ必要があり、右サイドには唯一のバンカーが待つ。(HDCP5、GOLDティー341ヤード)
2番 パー3・182/173/160ヤード
左右にバンカーが配置されたパー3で、特に左バンカーの外側は斜面の深いラフにつながる。正面には花道があり、そこを活かした攻め方が有効とされる。(HDCP17、GOLDティー147ヤード)
3番 パー4・400/387/357ヤード
眺望の開けた打ち下ろしのホール。バックティから280ヤード地点に窪地があり、砲台状グリーンを狙うには窪地の手前から攻めるのが有利とされる。(HDCP11、GOLDティー344ヤード)
4番 パー3・207/160/149ヤード
能勢の妙見山に向かって打ち上げるショートホール。左はOB、右にはアリソンバンカーが配置され、200ヤードを超える距離を正確に運ぶ必要がある。(HDCP15、GOLDティー141ヤード)
5番 パー4・394/379/357ヤード
左はOB、右はグリーン手前の檜林がスタイミーとなる。グリーン左には深いアリソンバンカーがあり、ティーショットはフェアウェイセンターへのレイアップが安全とされる。(HDCP3、GOLDティー335ヤード)
6番 パー4・433/403/379ヤード
フェアウェイは馬の背状で、ティーショットは右サイドの木を目標にドローボールを打つのがベストとされる。グリーンサイドには左右にバンカーが配置される。(HDCP9、GOLDティー343ヤード)
7番 パー5・526/511/469ヤード
前半9ホール唯一のパー5で、最長の右ドッグレッグ。右クロスバンカーを越えてドローで攻めるのが定石だが、右に外れるとクリークが待つ。(HDCP1、GOLDティー444ヤード)
8番 パー4・437/405/383ヤード
左ドッグレッグでアウト最難関とされるパー4。左山際にドローで打てればショートカットできるが、280ヤードを越えないとセカンドでグリーンを狙えない。(HDCP7、GOLDティー372ヤード)
9番 パー4・386/338/325ヤード
左右の山が重なって見えるブラインドホール。グリーンは前後に狭く、6つのアリソンバンカーでガードされている。(HDCP13、GOLDティー317ヤード)
10番 パー4・476/456/422ヤード
476ヤードの長いパー4。左には池、セカンドが右に外れると別の池が待つ。花道は広く、手前からのランでオンを狙える。(HDCP4、GOLDティー414ヤード)
11番 パー4・372/337/312ヤード
ティーショットは谷底の池越えで、セカンドは打ち上げとなる左ドッグレッグ。グリーンは砲台状になっている。(HDCP12、GOLDティー301ヤード)
12番 パー3・164/159/148ヤード
鳴尾に4つあるパー3の中では比較的易しいとされるが、グリーン周囲は全てバンカーに囲まれ、特に手前と左のバンカーは深い。(HDCP18、GOLDティー142ヤード)
13番 パー4・310/300/268ヤード
鳴尾で最も短いパー4だが、フェアウェイは狭く距離より正確性が要求される。グリーンは傾斜が強くバンカー群にガードされている。(HDCP16、GOLDティー256ヤード)
14番 パー5・486/454/445ヤード
1番ホールとティーイングエリアを共有する。フェアウェイは左に傾斜し、2打目はクロスバンカーを避けて左目に運ぶ必要がある。(HDCP6、GOLDティー435ヤード)
15番 パー3・189/176/163ヤード
谷越えの打ち上げショートホールで、グリーンは8個のバンカーにガードされる。鳴尾の中でも難易度の高いホールの一つとされる。(HDCP14、GOLDティー157ヤード)
16番 パー4・407/390/378ヤード
フェアウェイは凹凸のアンジュレーションがあり、グリーンは縦長で幅が狭い。グリーン右サイドのバンカー脇には池がある。(HDCP2、GOLDティー366ヤード)
17番 パー4・398/386/372ヤード
フェアウェイ左サイドに横に広がるクロスバンカーがあり、それを越えてドローで攻めるのが理想とされる。グリーンは砲台状。(HDCP10、GOLDティー358ヤード)
18番 パー4・456/444/431ヤード
打ち下ろしのホームホール。フェアウェイは広く見えるが左右の松林でグリーンへの入口は狭く、正確なティーショットが要求される。(HDCP8、GOLDティー419ヤード)
コース全体のルーティング概観
出典:鳴尾ゴルフ倶楽部公式サイト「鳴尾の歴史」「アリソンの勧告」、ゴルフダイジェスト社(golfdigest-play.jp)「鳴尾ゴルフ倶楽部」、Wikipedia「鳴尾ゴルフ倶楽部」等をもとに構成。アリソン勧告の反映範囲・現行コースの具体的な改修履歴は複数資料での裏付けが取れなかった。 各ホールのパー・ヤーデージ・特徴は鳴尾ゴルフ倶楽部公式サイトのコースレイアウトページ(https://www.naruogc.or.jp/course/layout/ 、各ホール詳細 hole01.html〜hole18.html)に基づき記載した。