コース設計の原理/コースガイド
川奈ホテルゴルフコース 富士コース
静岡県伊東市/開場1936年
伊豆・川奈の断崖上に開ける、C.H.アリソン設計の海岸コース。相模灘と富士山を望む景観から「世界ゴルフ100選」の常連として知られ、日本オープン等の主要競技も開催されてきた。地質が溶岩台地であったため、造成時は他所から土を船で運び入れたと伝えられている。
川奈ホテルゴルフコース富士コースは1936年(昭和11年)、川奈ホテルの開業と同時に開場した。設計を手がけたのは、前年から前々年にかけて廣野ゴルフ倶楽部や東京ゴルフ倶楽部朝霞コースの設計・助言のため来日していたイギリスの設計家C.H.アリソンである。伊豆半島東岸、相模灘に面した断崖状の地形に造成されたコースで、アリソンは現地の景観に強い感銘を受けてルーティングを描いたと伝えられている。
造成にあたっては、コース敷地が溶岩台地であったため農耕に適した土壌が乏しく、小田原方面から船で土を運び入れ、雑草の種を殺すために一度焼いてから約2メートルの厚さに敷き詰めるという、重機のない時代ならではの人力中心の難工事であったとされる。完成したコースは戦略性の高いバンカー配置と、相模灘・富士山を望む景観の両立が評価され、米ゴルフダイジェスト誌の「世界ゴルフ100選」に選出されるなど、国内外で日本を代表するコースの一つに数えられている(選出年・順位は年により変動するため、最新情報は同誌の公表資料を参照されたい)。日本オープン選手権をはじめとする主要競技の開催実績もあるとされるが、本セッションでは開催年の網羅的な一覧までは裏付けが取れなかった。
各ホールのヤーデージ・レイアウト・マネジメント
15番 パー5・480ヤード(バックティー、名物ホール)
川奈ホテル公式サイトのコースガイドによれば、パー5・バックティーで480ヤード(レギュラーティーは470ヤード)。相模灘を望む海岸線に沿った打ち下ろしのロングホールとされ、グリーン手前左のバンカーを避けてティショットを運べれば、セカンドショットをアイアンで狙って2オンを狙えるホールと紹介されている。15〜17番は「アーメンコーナー」とも呼ばれる、富士コース終盤の難所の一角とされる。
16番 パー3・185ヤード(バックティー、名物・ニアピンホール)
川奈ホテル公式サイトのコースガイドによれば、パー3・バックティーで185ヤード(レギュラーティーは172ヤード)。断崖状の地形に築かれた典型的な砲台グリーンを持つホールとされ、グリーンを外すと逃げ場がなく、風をしっかり読んで確実にグリーンを捉えることに徹するべきホールと紹介されている。15番と並び、川奈富士コースを象徴する海岸沿いの名物ホールとされる。
コース全体のルーティング概観
出典:みんなのゴルフダイジェスト「川奈ホテル富士コースの原設計図から紐解く歴史」、ゴルフダイジェスト社(golfdigest-play.jp)、Wikipedia「川奈ホテルゴルフコース」、川奈ホテル公式サイト(プリンスホテル)コースガイドページ等をもとに構成。15番・16番のパー・ヤーデージは川奈ホテル公式サイトのコースガイド(バックティー基準、レギュラーティー併記)をWikipediaの記載と突き合わせて採用した。日本オープン等の具体的な開催年一覧、15・16番以外の各ホールの正確なヤーデージ・パーは複数資料での裏付けが取れなかったため、現地ヤーデージブック・公式サイトでの確認を推奨する。