コース設計の原理/コースガイド
武蔵カントリークラブ 豊岡コース
埼玉県入間市/開場1959年
設計:井上誠一
1959年(昭和34年)開場、井上誠一が生涯手がけた中でも最も評価が高いコースの一つとされる埼玉県入間市の名門コース。武蔵野の面影を残す林間コースで、ツーグリーンそれぞれが独立した攻略ラインとバンカー配置を持つ設計が特徴。
武蔵カントリークラブ豊岡コースは1959年(昭和34年)7月12日、井上誠一の設計により開場した。フラットな地形に赤松の林が連なる、武蔵野の面影を残す林間コースで、井上誠一が生涯手がけた数あるコースの中でも「最も評価が高いコース」と紹介されることがある。
設計上の特徴として、各ホールに設けられた2つのグリーンが、それぞれ独立した攻略ラインと専用のバンカー配置を持つ点が挙げられる。単に予備グリーンを併設するのではなく、狙うグリーンによってティショットの最適な狙い目自体が変わるよう設計されているとされ、井上誠一のツーグリーン設計の到達点の一つとして評価されているとみられる。18ホール・パー72、コースレート73.1。以下のホール別解説は、公式サイト「豊岡コース コースのご案内」ページ(musashi-cc.co.jp/courses/toyooka_hall/)に掲載された各ホールのPar・ティー区分別ヤーデージ・戦略解説をもとにまとめたものである。ツーグリーン制のため各ティーに2つの数値が併記されており、これは公式サイト記載順にそのまま転記した(A・Bどちらのグリーンに対応するかはサイト上に明記がなく未確認)。なお、ブラックティーのヤーデージを単純合計すると6,849〜6,800ヤード程度となり、総ヤード「6,981」という別出典(Shot Navi)の数値とは一致しない。合計値の食い違いの原因は本セッションでは特定できていない。
各ホールのヤーデージ・レイアウト・マネジメント
1番 パー5・ブラック545/555・ホワイト468/478ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
左右にバンカーが見えるがフェアウェイ幅が広いのでそれほどプレッシャーは感じない。3打目はフェアウェイ右の松の左から狙うと攻めやすい。
2番 パー4・ブラック334/363・ホワイト300/329ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
右の林は避けるべき。距離のあるプレーヤーは左の林越えを狙うと2打目でウェッジが使える。レッドグリーンは右から左への傾斜が強い。
3番 パー3・ブラック159/140・ホワイト132/113ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
距離は短いが上空の風に注意。手前のバンカーには入れたくない。グリーンのセンター狙いが無難。
4番 パー4・ブラック454/431・ホワイト425/402ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
距離の長いミドルホール。正面奥のバンカーを狙うのが無難。上級者は左の林からのショートカットを狙えるが左のOBに注意。2打目ではレッドグリーン手前50ヤードのバンカーに注意。
5番 パー4・ブラック379/362・ホワイト341/324ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
豊岡コース名物のアリソンバンカーに囲まれた砲台グリーンのホール。バンカーが苦手な場合、2打目をバンカー手前に刻んで3打目勝負という手もある。
6番 パー5・ブラック532/515・ホワイト501/484ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
右に大きな池があり、左サイドから松がせり出すため非常に狭い。ホワイトグリーン左側のバンカーは距離のあるショットになるため注意。アプローチではグリーンのマウンドを計算する必要がある。
7番 パー4・ブラック356/390・ホワイト330/364ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
ティーショットは左右4つのガードバンカーに注意。ホワイト・レッドグリーン間の3本松を狙う。グリーンはお椀型で、ピン手前は手前に、奥はオーバー気味に狙うと寄せが楽になる。
8番 パー4・ブラック428/422・ホワイト385/379ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
まっすぐなミドルホール。右サイドのガードバンカーがあるため、フェアウェイ左が狙い目。手前30〜40ヤードにあるバンカーに入れないこと。
9番 パー3・ブラック187/177・ホワイト170/158ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
ホワイト・レッドグリーンともにクロスして構える設計で、スタンスの向きに注意が必要。グリーンオーバーは禁物で、手前と中央のバンカーに注意。春は桜の景色が美しいホールとされる。
10番 パー5・ブラック544/560・ホワイト463/479ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
ティーショットは林を避け、フェアウェイ右サイドを狙う。左サイドはグリーン脇までOBが続く。グリーンオーバーは打ち上げのアプローチになるため注意。
11番 パー4・ブラック403/423・ホワイト371/391ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
右の林を避けること。2打目から打ち下ろしになり距離感が難しい。レッドグリーンは池に向かって傾斜しており、センターから右を狙うのが安全とされる。
12番 パー3・ブラック154/147・ホワイト117/110ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
池越えのショートホール。距離からして難しくはないが、グリーン手前に乗せると転がり方次第で池に落ちる可能性がある。グリーン中央にしっかり打つことが求められる。
13番 パー5・ブラック527/523・ホワイト469/465ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
ティーショットは左サイドの3つのバンカーが目印になるが、右に打つと松が密集しトラブルになりやすい。距離の出ないプレーヤーは左のバンカー狙いが無難。2打目はグリーン手前のバンカーとマウンドに注意。
14番 パー4・ブラック445/417・ホワイト411/383ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
豊岡コースで唯一バンカーがひとつもないホール。フェアウェイ左の松の右が狙いどころで、グリーンを狙うか手前で刻むかの判断が分かれる。
15番 パー4・ブラック372/350・ホワイト345/323ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
ティーショットが鍵となるホール。左サイドの3つのバンカーと右からせり出す松により、フェアウェイ幅は狭く正確さが求められる。グリーンは小さいのでセンター狙いが無難。
16番 パー3・ブラック230/226・ホワイト180/176ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
距離のあるショートホール。無理に1オンを狙わず、花道狙いで寄せワンを決めたい。5つのバンカーに注意。
17番 パー4・ブラック349/372・ホワイト314/337ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
深いアリソンバンカーに囲まれた砲台グリーンのホール。安全策はグリーン手前40〜50ヤードから3打目を狙うこと。グリーンオーバーは大叩きにつながるため注意。
18番 パー4・ブラック451/427・ホワイト410/386ヤード(2グリーン制、数値は公式サイト記載順)
最終ホールにふさわしい雄大なパー4。ティーショットはフェアウェイ左のクロスバンカーの右が狙い目。2打目は花道が広いが、ホワイトグリーン手前30ヤードのバンカーに注意。
出典:武蔵カントリークラブ公式サイト(musashi-cc.co.jp「豊岡コース コースのご案内」ページ)、Shot Naviゴルフ場ガイド、楽天GORAコース情報ページ等を参照。開場日(昭和34年〈1959年〉7月12日)は公式サイトの記載と一致を確認した。総ヤード6,981・パー72・コースレート73台はShot Naviの記載と一致を確認した(公式サイト・楽天GORAはツーグリーン別・ティー別の内訳のため単純比較しづらいが、矛盾する数値ではない)。井上誠一の評価に関する言説(「最も評価が高いコース」等)は本セッションでは十分な裏付けが取れなかった。各ホールのPar・ティー区分別ヤーデージ・戦略解説は公式サイト「豊岡コース コースのご案内」ページ(musashi-cc.co.jp/courses/toyooka_hall/)をもとに記載した。同ページは各ホールに2つのヤーデージ数値を併記しているが、A/Bグリーンいずれに対応するかの明記がなく対応関係は未確認のまま転記している。また、ブラックティーの単純合計(6,849〜6,800ヤード程度)が既出の総ヤード「6,981」(Shot Navi出典)と一致しない点も食い違いとして明記する。楽天GORA・GDO・Shot Naviでの個別ホール情報の追加裏取りは本セッションでは実施していない。