ゴルフボールの原理/変遷史
なぜ「糸巻き」ボールは70年近く主流であり続けたのか——ハスケルボールからソリッドコアへの転換史
1898年にCoburn Haskellが考案したゴム糸巻き構造のボールは、その後半世紀以上にわたりゴルフボールの標準構造であり続けたとされる。1960年代のSurlyn登場と1967年のSpalding特許取得が、この長い時代を終わらせるまでの経緯を追う。
1898年、ハスケルボールの登場
Coburn Haskellが考案したとされるゴム糸巻き構造のボールは、液体または固体のコアにゴム糸を巻きつけ、その上をバラタ樹脂のカバーで覆うという構造だったと伝えられている。ガッティに比べて反発性が高く飛距離が伸びたとされ、20世紀初頭にかけて急速にガッティに取って代わったという。
バラタカバーの弱点
バラタ樹脂カバーは打感やスピン性能に優れる一方で、耐久性に乏しく、特にロフトの大きいアイアンで打った際に表面が切れやすいという弱点があったとされる。この弱点を解消する素材として、1960年代半ばにデュポン社が開発したイオノマー樹脂「Surlyn」が登場したと伝えられている。
1967年、糸巻き構造そのものが不要になる
1967年、Spalding社がJim Bartschの特許を取得し、糸巻き構造を用いずに層状の樹脂だけでボールを構成する技術を開発したと伝えられている。これにより2ピース・ソリッドコア構造のボールが台頭し、製造の簡便さと耐久性の高さからアマチュアゴルファーを中心に急速に普及したとされる。糸巻き構造は打感やスピン性能で根強い支持を保ちつつも、主流の座を徐々に譲っていったという。
関連記事:Srixonの変遷史。
よくある質問
- ハスケルボールとはどのような構造のボールですか?
- 1898年にCoburn Haskellが考案したとされる構造で、ゴム糸を巻きつけたコアをバラタ樹脂のカバーで覆ったボールです。ガッティより反発性が高く、20世紀前半の標準的な構造になったと伝えられています。
- なぜ糸巻き構造からソリッドコア構造に変わったのですか?
- 1960年代半ばのSurlyn樹脂の登場と、1967年のSpalding社によるBartsch特許取得により、糸巻き構造を用いずに層状樹脂だけでボールを作る技術が確立されたためとされています。製造の簡便さと耐久性の高さから2ピース構造が急速に普及しました。
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