コース設計の原理/変遷史
なぜわずか126エーカーのコースが「全米一の難関」と呼ばれるのか——メリオン東コースの設計思想
1912年開場のメリオン・ゴルフクラブ東コースは、全長で見れば決して長くない。それでも全米オープンで繰り返し難コースとして名を刻んできた理由を、設計者ヒュー・ウィルソンの発想とウィッカーバスケットという独自の慣習から読み解く。
監修・執筆:原理原則ゴルフ編集部(編集部)
7ヶ月の視察旅行から生まれた設計
メリオン・ゴルフクラブ東コースはヒュー・アーヴィン・ウィルソンの設計により1912年9月に開場したとされる。ウィルソンは設計に取り掛かる前、スコットランドとイングランドへ7ヶ月間の視察旅行に出かけ、当時の名コースを研究したうえで設計に臨んだと伝えられている。
わずか126エーカーに凝縮された難易度
東コースは約126エーカー(0.51平方km)という極めてコンパクトな敷地に収められているとされるが、狭いフェアウェイと「ホワイト・フェイシズ」と呼ばれる特徴的なスコットランド式バンカーにより、攻撃的なプレーには重いペナルティが課される設計になっているという。ジャック・ニクラスは同コースについて「エーカーあたりではゴルフの最高のテストかもしれない」と評したと伝えられている。
ピンに刺さる「ウィッカーバスケット」
東コースは通常のフラッグの代わりにウィッカーバスケット(柳細工のバスケット)をピンの上に掲げるという独自の慣習で知られている。風向きを示す布地の吹き流しがないため、グリーン上のピン位置の視認性が課題になるとされ、これもコースの難易度を語るうえで象徴的な要素として挙げられることが多い。
よくある質問
- メリオン東コースはなぜ短いのに難しいのですか?
- 約126エーカーというコンパクトな敷地に、狭いフェアウェイとスコットランド式バンカーを配置した設計により、攻撃的なプレーに重いペナルティが課される構成になっているためとされています。
- ウィッカーバスケットとは何ですか?
- メリオン東コースで通常のフラッグの代わりにピンの上に掲げられる柳細工のバスケットです。風向きを示す吹き流しがないため、ピン位置の視認性が独自の課題になるとされています。