弾道の物理/比較
なぜ弾道計測器によって数値が微妙に違うのか——レーダー式とカメラ式の測定原理の違い
同じショットを打っても、計測器のブランドや方式によって表示される数値が微妙に異なることがある。ドップラーレーダー方式とカメラ方式という、根本的に異なる2つの測定原理の違いを整理する。
レーダー方式——飛行全体を追いかけて逆算する
代表的なレーダー方式の弾道計測器は、ドップラーレーダーを用いてボールの動きを追跡する。デュアルレーダー方式では、1つ目のレーダーがインパクト時の打ち出し条件を、2つ目のレーダーが着地までの飛行全体を追跡する構成になっているとされる。つまりレーダー方式は、飛行データから逆算してインパクト条件を推定するというアプローチをとっている。
カメラ方式——インパクトの瞬間を直接とらえる
一方、代表的なカメラ方式の計測器は、複数台の超高速カメラでインパクトの瞬間に多数枚の画像を撮影し、クラブパス・フェース角・インパクト位置・打ち出し条件を画像から直接算出する方式をとる。カメラ方式は、インパクトの瞬間そのものを直接測定する点が、飛行データから逆算するレーダー方式との決定的な違いになっている。
どちらが「正しい」かではなく、何を測るのに向いているか
この測定原理の違いから、総合的な精度ではカメラ方式がボールデータの測定で優位という報告がある一方、レーダー方式は屋外での実際の飛行(トータル距離・ラン・着地角度)を直接追跡できるという独自の強みを持つとされる。実際、プロゴルファーの中には両方の計測器を併用し、用途によって使い分けている例もあるという。数値が計測器によって微妙に異なるのは、どちらかが「間違っている」ためではなく、そもそも測定のアプローチが根本的に異なるためだと理解しておくのが実務的である。
関連記事:ローンチモニター計測技術の変遷、TrackMan誕生の経緯。
よくある質問
- 自分のヘッドスピードはどちらの計測器で測るのが正確ですか?
- インパクトの瞬間を直接撮影するカメラ方式の方が、インパクト条件そのものの精度では優位とする報告がありますが、屋外での実際の飛行結果を重視するならレーダー方式にも独自の強みがあります。目的に応じた使い分けが実務的です。
- なぜ計測器によって表示される数値が変わるのですか?
- レーダー方式は飛行データから逆算してインパクト条件を推定し、カメラ方式はインパクトの瞬間を直接撮影して算出するという、測定の根本的なアプローチの違いによるものとされています。
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