クラブの原理/変遷史
クラブが「調整できる」ようになるまで——可変ホーゼルの技術史
2004年のTaylorMade R7から始まった可動ウェイト、そして可変スリーブによるロフト・フェース角調整。20年に満たない期間で急速に発展した調整機構の歴史。
2004年、R7の可動ウェイト
TaylorMadeは2004年にR7ドライバーを発売し、可動式ウェイト(Movable Weight Technology)を搭載した代表的モデルとされる。ヘッド後方2箇所・トウ/ヒール各1箇所の計4ポートを備え、追加ウェイトキットと組み合わせることで883通りの重量・重心組み合わせが可能だったという。このR7は発売年の全米オープン(Retief Goosen優勝)を含め世界で30勝以上を挙げ、以後PGAツアーで最も使用されたドライバーの一つ、アマチュア市場でも最多販売モデルの一つになったと伝えられている。
可変スリーブの登場
TaylorMadeは2007年前後、「R7 CGB Max」で可変スリーブによるロフト・フェース角・ライ角の調整機構(Flight Control Technology)を投入したとされる。Callawayは2011年発売の「RAZR Fit」で、可変ホーゼル(スクエア・オープン・クローズドの3設定)と可動ウェイトの両方を初めて搭載したとされる。2012年の「R11S」では12ポジションの可変ロフトスリーブに加え、業界初とされる可変ソールプレート(フェース角を5段階・プラスマイナス3度で調整)を搭載したという。
未確認の起源説について
検索過程では、1994年にTaylorMadeが「初の可変ホーゼルスリーブ」を搭載したドライバーを発売したという言及も見られたが、該当モデル名や一次資料は今回特定できておらず、誤情報の可能性を含め要検証である。また「業界初」を巡る各社の主張は競合関係上、誇張されている可能性があり、複数の独立した情報源での裏取りが望ましい。なお、R7の883通りという組み合わせ数やツアーでの勝利数、RAZR Fit・R11Sの「初搭載」「業界初」を含む本記事中の具体的な数値は、いずれもメーカー発表・二次情報に基づくものであり、今回の調査では一次資料による独立した再検証には至っていない点に留意されたい。
関連記事:TaylorMadeの金属ウッド革命。
よくある質問
- 可変ホーゼルは何のためにあるのですか?
- ロフト角やフェース角、重心位置を購入後に調整できるようにすることで、一つのヘッドで多様な弾道特性に対応できるようにするための機構です。フィッティングの自由度を高める目的で発展してきました。
- 可変ホーゼルを最初に搭載したのはどのメーカーですか?
- 2004年のTaylorMade R7が可動ウェイトの代表例として広く知られていますが、可変スリーブ機構そのものの「最初」については各社の主張が競合しており、今回の調査では確定的な一次資料を特定できていません。
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