コース設計の原理/原理解説
「ビアリッツ」はなぜグリーンを谷で分断するのか——スウェール設計の原理と変遷
巨大なグリーンの中央を深い谷(スウェール)が横切る「ビアリッツ」ホール。フランスの海岸コースに着想を得たとされるこのテンプレートは、なぜグリーン内に高低差をつくる設計を選んだのか。
フランスの原型とされる場所
「ビアリッツ(Biarritz)」の名称は、フランス南西部の保養地ビアリッツにあったとされるコース、Le Phare(灯台コース)のホールに由来するとされる。この原型のコース自体は現存しないとされ、当時の姿を直接確認できる一次資料は限られている。C.B.マクドナルドがこのホールの構成に着想を得て、自身の設計に取り入れたとされる。
スウェールが生む設計原理
ビアリッツ・テンプレートの最大の特徴は、非常に長い(奥行きのある)グリーンの中央部分を、周囲より一段低い谷状の窪地(スウェール)が横切る構成とされる。ティーショットからグリーン奥に位置するピンを狙う場合、この谷を越える正確なキャリーが要求される。手前のピン位置であれば谷の手前で止められるが、奥のピン位置を狙う際は谷を越えるだけの距離感が必要になるとされ、同じホールでピン位置によって求められる技術が大きく変わる設計とされる。
複製の広がりと現代への影響
C.B.マクドナルドとセス・レイナーは、ナショナル・ゴルフ・リンクス・オブ・アメリカをはじめとする複数のコースにビアリッツを取り入れたとされ、後の設計家たちにも影響を与えたとされる。谷を挟んだグリーン設計は現代のコースにも散見されるが、それらが明示的に「ビアリッツ・テンプレート」を意識したものかどうかは個別のコースごとに確認が必要とされる。
関連記事:セス・レイナーのテンプレート手法。
よくある質問
- 「ビアリッツ」ホールの最大の特徴は何ですか?
- 長い奥行きを持つグリーンの中央を、周囲より一段低い谷状の窪地(スウェール)が横切る構成とされます。ピン位置によって求められる距離感が大きく変わります。
- ビアリッツの原型となったコースは現存していますか?
- フランス・ビアリッツにあったとされるLe Phare(灯台コース)が原型とされますが、当時の姿のまま現存しているかは確認が難しく、詳細な一次資料は限られています。
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