コース設計の原理/原理解説
丘を越えてグリーンを狙う——「アルプス」テンプレートの原理(プレストウィック起源)
グリーンの手前に人工的な丘を配置し、セカンドショットを「ブラインド」にする「アルプス」ホール。視界を奪う設計はなぜ戦略性を生むとされるのか、プレストウィックの原型から見る。
プレストウィックに生まれた原型
「アルプス(Alps)」の名は、スコットランドのプレストウィック・ゴルフクラブにあるホールに由来するとされる。グリーンの手前に大きな丘(サンドヒル)が立ちはだかり、ティーショットまたはセカンドショットの着地点からグリーンが直接見えない「ブラインドショット」を強いる構成が特徴とされる。
ブラインドショットが生む戦略原理
アルプス・テンプレートの核心は、丘の向こうに何があるか見えない状態でショットを打たせることで、コースを繰り返しプレーした経験や、丘の手前に置かれたマーカー・目印への信頼が問われる点にあるとされる。丘の手前や側面には深いバンカーが配置され、正確なラインを外すと大きなペナルティを受ける設計とされる。現代の設計思想では「見えない障害はアンフェアだ」という批判も存在するとされ、ブラインドショットの是非自体が設計思想上の論点になっているとされる。
テンプレートとしての広がり
C.B.マクドナルドとセス・レイナーは、このアルプス・ホールの構成もナショナル・ゴルフ・リンクス・オブ・アメリカなどに移植したとされる。もっとも、彼らの再現は地形や規模をそのまま模したものではなく、「丘を越えて狙う」という戦略的要素を抽象化して再構成したものだったとされ、原型とテンプレートの間には設計上の差異がある点に留意が必要とされる。
関連記事:ビアリッツとスウェール設計。
よくある質問
- 「アルプス」ホールとはどのような設計ですか?
- グリーンの手前に大きな丘が配置され、ショットの着地点からグリーンが見えない「ブラインドショット」を強いる設計とされます。プレストウィック・ゴルフクラブのホールが原型とされます。
- ブラインドショットの設計は現代でも評価されていますか?
- 戦略性を高める手法として評価される一方、「見えない障害はアンフェアだ」という批判も存在するとされ、設計思想上の論点の一つになっています。
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