ゴルフボールの原理/変遷史
なぜタイヤ会社のポリマー技術者900人がゴルフボールを作るのか——ブリヂストンTOUR Bの開発思想
1,000件を超えるゴルフボール関連特許と900名超のポリマー技術者。タイヤメーカーとしての素材工学の蓄積が、なぜ「ドライバーで飛び、グリーンで止まる」という相反する性能の両立を可能にしたのかを解説する。
タイヤ技術者900名超という資産
ブリヂストンは1,000件を超えるゴルフボール関連特許を保有し、世界に900名を超えるポリマー技術者を擁するとされる。ゴム工学における同社の強みが、コア材料開発における最大の資産になっているという分析がある。
「飛距離」と「コントロール」という相反する目標
ブリヂストンのツアー向けフラッグシップライン「TOUR B」シリーズのうちTOUR B330の開発は2003年に開始されたとされ、「ドライバーでより飛び、グリーン周りで高いコントロールを両立するボール」という目標のもと、当時の技術水準では実現していなかった新しい材料技術と空力設計が必要になったと伝えられている。コア設計では硬度の異なる複数グレードを段階的に配置する「グラデーション構造」を採用し、従来型の均一コアと比べてドライバー時のスピン量を低減させる狙いがあるとされる。
タイヤ由来の技術がボールに転用された例
近年のTOUR Bシリーズでは、コアとマントルを一体設計する新技術「VeloSurge」と、スマートカバー技術「Reactiv iQ」が投入されているとされる。このうちReactiv iQのインパクトモディファイアは、もともとブリヂストンのタイヤ部門が路面・速度条件に応じた挙動制御用に開発した技術に由来すると報じられている。タイヤという全く異なる製品領域で培われた素材工学の知見が、ゴルフボールという製品にも横展開されている点が、ブリヂストンのゴルフボール開発を理解するうえでの軸になる。
よくある質問
- ブリヂストンのゴルフボール開発の強みは何ですか?
- タイヤメーカーとして蓄積してきたゴム工学・ポリマー技術の知見です。1,000件を超えるゴルフボール関連特許と900名超のポリマー技術者を擁するとされています。
- Reactiv iQとは何ですか?
- ブリヂストンのTOUR Bシリーズに投入されているスマートカバー技術で、もともと同社のタイヤ部門が路面・速度条件に応じた挙動制御用に開発した技術に由来するとされています。
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